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-行動と生態の多様性-









書 評  『トンボ博物学』


2007.8.2.更新


(1) 原書への書評

 ・こちらをクリック (Cornell Universtiy PressのSiteへジャンプします)



(2) 訳書への書評 

●「重量級の訳書がついに刊行されました! B5判、 858ページ。副題にあるとおり、トンボ類について『行動と生態』に関する知見をまとめた本。序章に記されているように、形態や生理については『必要な場合にだけ触れ』ています。
 著者コーベット博士は1962年に『トンボの生物学』A Biology of Dragonfliesを上梓しました。その後、約40年間に蓄積されたトンボ学の知見を集大成したのが本書です。
 一つの生物グループについて、生物学がもつ切り口を駆使して論じたときに生まれるモノグラフのすぐれた典型であり、だからこそ、トンボ類以外にも広がる視野をそなえているように思われます。
 また、トンボと人間の文化的な関係や、自然環境の指標として使われる生物としてのトンボなどといった観点からの解説もあり、トンボをめぐる話題がさまざまな角度から網羅的に詳解されています。
  多人数で進める翻訳の困難さを乗り越え、読みやすい日本語で紹介された、トンボの百科全書。」
          ・・・・・・ [ Z o o E x p r e s s No.322 - 2007年5月 (上野動物園)]
 
                       http://www.melma.com/backnumber_46006/                                     


●「・・・・トンボについての,まれに見る大著が,遂に出版された.それが本書,1999年に上梓されたCorbet博士のライフワークの完訳本である.原著者の序文によれば,この本を執筆するために40年の歳月にわたって資料を収集し,書き始める準備を整えるのに,20年を費やしたという.引用された文献はおそらく2000篇をはるかに超え, 94頁にわたって巻末に印刷されている.・・・・原著が高く評価されていることは,出版後まもない2001年に,さらに2003年にも増刷されていることによって,明らかである.  表紙を開くと,まず90種ばかりのさまざまなトンボたちの,貴重な興味深い原色生態写真に目を惹き付けられる.訳本の副題—行動と生態の多様性—が何を意味しているのか,読者はこれらの写真を通して,楽しみながらも実感できるだろう.・・・・・・・・  訳書に目を通して,誰もがすぐに気付くのは,日本からの業績がいたるところに引用されていることだろう.文献リストには,それらは474篇を数えられる.口絵のトップを飾る産卵中のアオハダトンボの写真も,日本人の作品である.引用文献の中には,日本語で書かれたものも多い.これにはもちろん原著者の謝辞にあるように,日本のトンボ研究者の全面的な協力があってのことであろうが,世界で最初のトンボ専門の研究誌Tomboが,1958年から発刊されていた日本でのトンボ研究の深さと広がりを,Corbet自身が早くから認識していたからであろう.  この大著の翻訳は,19人が分担し,4人の監訳者が文体を整理・統一して,よどみなく読める記述にしあげた.原著にはない和名学名対照表,索引の作成や原著の誤りの訂正など,至れり尽くせりの編集には,ずいぶん労力を投入されたことだろう.Corbet自身が原著の第3刷の発行にあたって,監訳者からの指摘によって誤りを訂正できたことに,感謝している.1999年の翻訳作業の開始から今年の出版にいたるまで,長期間にわたって努力してこられた監訳者の皆さんには,心から敬意を表しておきたい.・・・・・・・・」                   正木進三
             ・・・・・・ [昆蟲ニューシリーズ Vol.10(2) :47-48. (2007年6月) ]
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●「20世紀最後にして最大の”トンボ学の百科全書”としてバイブル的なフィリィップ・コーベット著作の日本語完全版である。19人の訳者が7年余の歳月をかけて推敲を重ねた大作で、発刊が待ちに待たれたものすごい本である。・・・内容を見ると・・・・実に丹念に網羅されており、原書を読破するのに手こずっていた研究者、愛好家にとってもまさに救いの書となっている。この大作が単なる原書の訳本ではないことは著者コーベット自身が本訳書に特別に寄せている序文の内容からも明白で、ある意味我々日本人にとっては必然とも思われる一大事業が完結したとも言い当てることができるのではないだろうか。また多くの図表、グラフの類はこれから研究対象を絞り込んでいこうとする若い研究者の卵たちにも多くの示唆を与え、まさに教科書的な存在となるであろう。原書を含め多くの海外文献に親しんでいる方々にはこの本で初登場する和名、和属名等には新鮮な感覚を覚えるであろう。・・・この大作は研究者のみならず、広くトンボを愛するものにとって必携の書であることは疑いの余地はない。と同時に、単にトンボにとどまらず昆虫、生物にかかわろうとする多くの人々にも広く薦めたい一冊である。」 
                                          夏目 英隆
          ・・・・・・ [Pterobosca No. 13A - 2007年7月 (日本蜻蛉学会) ]
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(3) 訳書への感想 


「トンボの何から何まで網羅されており、素晴らしい本です。」新潟県、男性。


「大変な大著ですね。また,編集には細心の注意が払われているようで,監訳者の皆さんのご苦労がしのばれます。英語以外で書かれた論文や報文も丁寧に引用されていて驚きました。」鹿児島県、男性


「予想を上回るすばらしいできで、(翻訳陣の)長年のご苦労が見事に結実・・・・。」-大阪府、男性。


 ・
日高敏隆氏のコメントの通り『すごい本』です。なかなか進みません。ようやく生息地選択を読み終えたところです。読むだけでこれですから、著者のコーベット博士や、訳者の皆さんはどれほど大仕事だったかということを十分とはいえないでしょうが感じています。今後の研究のヒントになりそうなことが、たくさんありそうです。」北海道、男性。


・「ものすごい知識がつまった本です。トンボの生態だけではなく、トンボに関連したあらゆる内容が網羅されている点がうれしいです。」 - 茨城県、男性。


・「訳本の仕上がりが、大変素晴らしく、感心すると共に翻訳チームの努力に敬意を称する次第です。 多くのトンボ愛好家のみならず、昆虫関係者に行きわたり、トンボに感心を抱いて貰う上での格好の書籍になると思います・・・。 特に、これからの保護活動の為にも、是非、完売のみならず、増版される事を願っています。」 - 東京都、男性。


・「以前から翻訳作業が進められていることを聞いていましたが、こ
れほど大部の本とは知りませんでした。とにかく、トンボの自然誌的、あるいは行動生態学的文献としては、これほどまとまったものは初めてでしょう。」 - 茨城県、男性。


「トンボの最新情報を効率的に入手するためには、欠かせない訳本でしょう。」 - 大阪府、男性。


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